2025年9月27日土曜日

ルー・リード(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)使用機材解説

Lou Reed(The Velvet Underground)の使用機材を解説します。

1965〜1970年のバンド結成〜ルー・リード脱退までと1990年一次的再結成・1993年再結成ヨーロッパツアーの2つに分けています。

[1965-1970 Velvet Underground]

●ギター

・Gretsch Country Gentleman

グレッチ・カントリー・ジェントルマン

The Velvet Underground(以下、ヴェルヴェッツ)結成〜2ndまで使用

ヴェルヴェッツ結成時から2ndアルバムまでのメインギター。

2ndアルバム「White Light / White Heat」CDの内ジャケ、あらゆる画像から確認できる。

なぜグレッチなのかは不明。ルックスか?ジョージ・ハリスン好きだっけ?w

ビートルズの米国進出(エド・サリバン・ショー)が1964年2月なので、それ以降に入手した可能性もあり。

以下、引用。


・インタビュアー
ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド当時のギターは、どの写真にも写ってる Country Gentleman ですか。  

・ルー・リード
そうだ。グレッチのな。ダン・アームストロングって奴がいて、うまく繋げるようにしてくれた。サンフランシスコに行った時、電子技師に会って、エコーやら何やかやを組み込んでもらった。実際に弾いてるよりも速く弾いてるように聞こえるんだ。ステレオにもしたし、そうすると当然ゲインも落ちるから、バッテリーも付けたしな。自分が何をやってんのか、判ってなかったんだよ。こんな音が欲しいなって思ってたわけだが、それがどんな影響を引き起こすか、理解してなかったんだ。結局は、ギターをぐちゃぐちゃにしただけだった。ダンがそのギターを一目見て、もう仰天して、一月も口をきいてくれなかったのを憶えてる。

ルー・リード、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドなどを語る (4/9)
より引用。
ヴェルヴェッツ3rd以降の写真で見当たらないのは、上記のインタビューの通り弾けないくらいグチャグチャになったからだと思われるw

グレッチ・カントリー・ジェントルマンは現行品。
ビートルズのジョージ・ハリスンの使用のおかげで、現在も人気がある。
・Epiphone Riviera
エピフォン リヴィエラ

写真はルー・リード脱退前最後のライブ、1970年8月23日のライブから。書籍「up-tight」より。

1969年から使用。ミニハムバッカーが2つのモデル。

ルー・リードがソロでブレイクしたアルバム、「トランスフォーマー」のジャケット写真にも映っているもの。

ライブ・アルバム「Live at MAX's KANSAS CITY」はこのギターがメイン。

エピフォン リヴィエラはカジノと並ぶ定番機種で、仕様変更を加えながら今でも生産されている。

・Gibson ES-335

一番左がルー・リード。1969年ボストン・ティー・パーティ(パーティー会場ではなくてライブハウスの名前)にて。書籍「up-tight」からの転載。

グレッチの後は箱物を好んで使っていたようだ。

まあグレッチに近いっちゃ近い音。

・Kent Copa 532

ケント コパ。Kentはグヤトーンの海外輸出用ブランド。

1965年当時120ドルで、低〜中価格帯モデルだったようだ。

ピックアップは3シングル、トレモロアームが付いている。

写真ではバンドメンバーのスターリング・モリソンが抱えているが、ルー・リードも共有して使っていた。

1st〜2nd期に使用。

参考:“Lou and Sterling” – 1965 Kent Copa (532) Electric Guitar

https://drowninginguitars.com/2015/06/07/lou-and-sterling-1965-kent-copa-532-electric-guitar/


・Fender Electric XⅡ

フェンダー・エレクトリックXII

・Gibson ES-335 12string

写真は「White Light/White Heat 45th Super Deluxe Edition」より。

ギブソン、フェンダーの12弦ギター。

1966年にバーズのライブでロジャー・マッギンが「Eight Miles High」で12弦ギターを使ってソロを弾いていたのを気に入っていたようだ。

「クワイン・テープス」のロバート・クワインのライナーノーツから。

●アンプ

・Fender Deluxe

フェンダー・デラックス。

スターリングモリソンの手前がデラックスアンプ。Deluxe Reverbは別製品。1960年製はtweed柄なので、おそらく1961-1963年製造分だと思われる。

2チャンネルあるうちのNORMALチャンネルにギターから接続されている。

ツマミ位置はボリューム、トーンともに3か、それより少し上げたくらい。

以下、引用。

・インタビュアー
当時の写真を見ると、アンプはフェンダー・デラックスですか。   

・ルー・リード

今でも持ってるよ。偉大なアンプだ。だが、2〜3年前にスピーカーを痛めちまってな。もう作ってないって言われちまった。

http://rocqt.net/140619

ルー・リード、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドなどを語る (5/9)


元は1998年の「Guitar World」誌のインタビューなので、1995-1996年あたりに壊したと思われる。全く同じスピーカーを欲しがるあたり、音への異様なこだわりが感じられる。

ヴェルヴェッツ2ndのインナーにも写真が写っているので、おそらくヴェルヴェッツ1st-2ndはこのアンプ。

●エフェクター

・VOX Treble Booster

ヴォックス・トレブル・ブースター。

低音を削り、ミッドをブーストするエフェクター。

「I Heard Call My Name」のソロで使用。「White Light/White Heat 45周年スーパーデラックス・エディション」内のデヴィッド・フリッケによるライナーノーツに記述がある。

画像はみつからず。

・VOX V828 Tone Bender

ヴォックスのトーンベンダー。歪みの種類だとファズ。

「Up Tight」によるジョナサン・リッチマンのインタビューによると、1st・2ndではVOXのアンプとVOXのファズが使われたという。おそらく彼の言うファズがこのV828だ。製造年が1966-1967年というのもピタリと一致する。


[1990・1993 Velvet Underground再結成]

・Steinberger GL


ボディカラー赤の個体は1990年ヴェルヴェッツ1曲のみの一時的再結成で使用。

ボディカラーホワイトの個体はヴェルヴェッツ再結成公演1993年パリ「Beggining to See The Light」でスターリング・モリソンがルー所有のギターを借りて弾いている。

晩年期にはSteinberger Synapse ST-2FPA(韓国製)を使用。

https://www.steinberger.com/Steinberger-Artists.html

スタインバーガー使用アーティスト一覧にも掲載あり。

米国製GL、韓国製Synapseは生産完了モデルだが、現行品のSteinberger Spirit GT-PRO Deluxeは新品で5万円程度で入手可能。

筆者も2025年11月に購入し所有。

詳細はこちら:Steinberger Spirit GT-PRO DELUXE を購入しました【レビュー】

https://xxxruri.blogspot.com/2025/11/steinberger-spirit-gt-pro-deluxe.html

・Steve Klein Electric Guitar

スティーブ・クライン製のヘッドレスギター。

1993年のヴェルヴェッツ再結成公演で使用。


写真のようにボディカラーがサンバーストの2ハムバッカー仕様とボディカラーブラック仕様があり、音色やチューニングによって使い分けていた。

再結成公演で使われた楽曲は、ブラックボディ→Venus in Furs、White LIght/White Heat、Hey Mr.Rain、I'm Sticking With You、Rock 'N' Roll、Sweet Jane、I'm Waiting For The Man(僕は待ち人)、Heroin

サンバーストボディ→Beggining To See The Light、Some Kinda Love、I Heard Her Call My Nameで使用されているのがDVDで確認できる。

スティーブ・クライン製のギターは完全に人の手で作っているらしく、ヘッドレスギターは100万円以上します!w

Klein Japan sTele という日本製もありますが、税込30万弱wほしいけど高い!www

・Fender Custom Shop Danny Gatton Telecaster

フェンダーカスタムショップ製、ダニー・ガットン・テレキャスター。

シングルサイズのハムバッカーが2基付いている。

1993年のヴェルヴェッツ再結成公演ではSteve Kleinとテレキャスターで公演をこなしていたようだ。

再結成公演で使われた楽曲は、Femme Fatale(宿命の女)、I'll Be Your Mirror、Pale Blue Eyes、

新曲のCoyoteと4曲で使用されているのがDVDで確認できる。

・謎のストラトキャスタータイプ


1993年の「All Tomorrow's Parties」で使用。

全弦同じ音のオーストリッチチューニング用として使用していたようだ。

映像が粗すぎるので特定が難しい。

・Bolin Guitars - Bolin NS Guitar

1996年にロックンロールの殿堂入りした際に演奏されたヴェルヴェッツ最後の曲、「Last Night I Said Goodbye to My Friend」の際に使用。"NS"は上記スタインバーガーの創始者、デザインしたネッド・スタインバーガーの頭文字を使ったもの。

Bolin Guitarsはアメリカの工房で、ビリー・ギボンズ(ZZ TOP)、ジミー・ペイジ(LED ZEPPLIN)、スティーヴ・ミラー、ダスティー・ヒル、ドック・ワトソン、アルバート・キング、ボ・ディドリー、ジョー・ペリー(エアロスミス)、キース・リチャーズ&ロニー・ウッド(The Rolling Stone)に使われた。

公式サイトにもルー・リードの名前記載あり。

https://bolinguitars.com/history/


参考資料

Lou Reed Guitar Archive

https://web.archive.org/web/20111003123347/http://ww21.tiki.ne.jp/~wildside/index.html

Lou Reed Guitars and Gear List

https://www.guitarlobby.com/lou-reed-guitars-and-gear/



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